column

個人でも調剤薬局のM&Aはできる?事例や相場、失敗を避ける注意点を解説

個人でも調剤薬局のM&Aはできる?事例や相場、失敗を避ける注意点を解説

個人での調剤薬局M&Aは不可能です。個人経営の調剤薬局がM&Aをする際は、仲介業者を利用することとなります。

インターネット上には「個人でも調剤薬局M&Aはできる」と書かれている記事もありますが、それは専門的な知識や経験を持っている場合のみです。

仲介業者を利用するには、仲介手数料が必要です。しかし成功報酬型の場合、手出しはゼロで済みます。

今回は個人経営の調剤薬局におけるM&A事例や、M&A件数が増加傾向にある理由、売却時の相場などについてまとめました。

薬局特化型M&A仲介会社の目線から、本音で分かりやすく解説します。

記事を最後までチェックすれば、個人での調剤薬局M&Aについて、ひと通り理解できます。

個人での調剤薬局M&Aは原則自力では不可能

個人での調剤薬局M&Aは、原則不可能です。なぜなら複雑な手続きや買い手探し、価格交渉などが必要だからです。

M&Aでは、リストのなかから良さそうな買い手候補を選び、アプローチをします。個人だと、そもそも選べるほどの買い手候補が見つからないでしょう。

また価格交渉がうまくいかず、損をしてしまうかもしれません。

これまで薬局経営をしていた方が何のサポートもなしに、これらをすべて自力でこなすのは、非現実的です。

なお過去に自力でM&Aを行った経験がある場合は例外です。

そのため個人の調剤薬局M&Aでは、仲介業者を利用することとなります。M&A仲介業者を利用すれば、先ほど挙げたような工程を、すべて任せられます。

M&Aを希望する個人経営の調剤薬局が増加傾向にある2つの原因

M&Aを希望する個人経営の調剤薬局は、年々増加傾向にあります。主な理由は以下の2つです。

  • 後継者がいないから
  • 今後も個人経営の調剤薬局に対する厳しい状況が続くから

それぞれ詳しく見てみましょう。

後継者がいないから

薬局経営を引退して引き継ぐ方法は、大きく以下の3つです。

  • 親族内継承
  • 親族外継承
  • M&A

上記のなかで、多くの経営者が希望するのが、子どもへの親族内継承です。「中小企業の親族内継承では81.5%が子どもへの継承」というデータもあります。

しかし、少子化や後を継ぎたくないと考える子どもの増加などを理由に、親族内継承は難しくなっています。

また個人経営の調剤薬局を取り巻く環境は、今後も厳しくなり続けるでしょう。

こういった理由から「廃業するくらいなら…」とM&Aを選択する経営者が増えています。M&Aを行えば、調剤薬局は存続します。従業員が解雇されることもありません。

今後も個人経営の調剤薬局に対する厳しい状況が続くから

大きく以下3つの要因により、今後も個人経営の調剤薬局に対する厳しい状況は続くと考えられます。

  • 調剤報酬改定
  • 医療費削減
  • かかりつけ薬局推進

調剤報酬が改定されるのは、2年に1度です。そして近年、改定のたびに調剤報酬は下がっています。この改定は、高齢化による医療費の増加を抑えるためのものです。

以下は、昭和30年から令和4年までの、GDPに占める国民医療費の割合をまとめたグラフです。

医療費もGDPに占める医療費の割合も増加していることが分かります。

また国は、門前薬局をなくして、かかりつけ薬局を増やそうと考えています。そのため特に門前薬局には、厳しい改定が続くでしょう。

関連記事:調剤報酬改定の薬局への影響をわかりやすく解説!ハイリスク薬についても
関連記事:門前薬局は2025年までになくなる予定だった!今後の厳しい経営について解説
関連記事:調剤薬局の経営は厳しい?今後なくなる?仲介業者が本音で解説

個人経営の調剤薬局のM&A事例

以下は、弊社で仲介を行ったM&A事例です。全部で4件、具体的な条件などとともに紹介します。

M&A事例1

地域東日本地域
業種・職種門前医療機関主科目 内科系
調剤基本料3
後発加算3
月技術料234万円
月薬剤料634万円
日枚数45枚
ドクター年齢50代
在宅あり
従業員引継ぎあり
成約結果営業権1,800万円+固定資産+医薬品在庫

>>薬局特化のM&A仲介「アウナラ」の譲渡事例はこちら

M&A事例2

地域東日本地域
業種・職種門前医療機関主科目 内科系
調剤基本料1
後発加算1
月技術料200万円
月薬剤料551万円
日枚数41枚
ドクター年齢60代
在宅なし
従業員引継ぎなし
成約結果営業権1,700万円+固定資産+医薬品在庫

>>薬局特化のM&A仲介「アウナラ」の譲渡事例はこちら

M&A事例3

地域東日本地域
業種・職種門前医療機関主科目 内科系
調剤基本料1
後発加算2
月技術料97万円
月薬剤料242万円
日枚数18枚
ドクター年齢50代
在宅あり
従業員引継ぎあり
成約結果営業権50万円+固定資産+医薬品在庫

>>薬局特化のM&A仲介「アウナラ」の譲渡事例はこちら

M&A事例4

地域西日本地域
業種・職種門前医療機関主科目 内科系
調剤基本料1
後発加算2
月技術料190万円
月薬剤料242万円
日枚数30枚
ドクター年齢60代
在宅あり
従業員引継ぎあり
成約結果営業権300万円+固定資産+医薬品在庫

>>薬局特化のM&A仲介「アウナラ」の譲渡事例はこちら

M&A事例についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

関連記事:調剤薬局のM&A事例10件!売却相場や最新の動向、注意点についても解説

個人経営の調剤薬局をM&Aで売却する際の相場

先ほど事例として紹介したように、調剤薬局のM&Aにおける売却費用は、それぞれ異なります。

個人経営の調剤薬局をいくらで売却できるかは、仲介業者に相談したり、実際に買い手と交渉したりしなければ分かりません。

調剤薬局のM&Aを決める要素は、以下の3つです。

  • 時価純資産価額
  • 営業権
  • 1ヶ月あたりの技術料

また、以下に当てはまる調剤薬局は、比較的高値で売却できる傾向にあります。

  • 薬剤師を多く雇用している
  • 立地が良い
  • 門前医療機関のドクターが若年あるいは後継者が決まっている

経営状況が悪化するまでM&Aを渋って、手遅れになるケースもあります。M&Aに興味を持ったら、できるだけはやく仲介業者にコンタクトを取ってみましょう。

関連記事:調剤薬局の譲渡相場は?事業継承・M&Aに分けて詳しく解説

個人薬局のM&Aで失敗を避けるには仲介業者の利用がおすすめ

個人薬局のM&Aには、仲介業者が欠かせません。仲介業者を利用する特に大きなメリットは、以下の2つです。

  • 価格交渉のサポートを受けられる
  • 成功報酬型の料金体系だと損をしない

1つずつ詳しく解説します。

価格交渉のサポートを受けられる

M&Aで最も重要なのが、売却価格です。

M&Aの専門知識がなければ、市場相場や価格交渉のポイントが分かりません。その結果、本来の価値よりも低い価格で調剤薬局を売却してしまうかもしれません。

M&A仲介業者を利用すれば、調剤薬局の適正価格が分かります。好条件の買い手候補も見つけやすくなり、さらに価格交渉まで依頼できます。

業界を問わずM&Aの交渉では、買い手側が何かと理由をつけて価格を引き下げようとするのが一般的です。

売り手は買い手の交渉に対して、適切な反論をする必要があります。M&A仲介業者に依頼をすることで、買い手にペースを握られずに交渉を進められます。

成功報酬型の料金体系だと損をしない

M&A仲介業者の料金体系には、着手金が必要なケースと、成功報酬型の2種類があります。

成功報酬型の場合、M&Aが成立しなければ、報酬を支払う必要はありません。またM&Aが成立した際は、売却益のなかから報酬を支払います。

そのためM&Aがうまくいっても失敗しても、調剤薬局の経営者様が損をすることはありません。

成功報酬型の場合、M&Aがうまくいかなければ、仲介業者は報酬を得られません。よって「報酬を得るために交渉を頑張ろう」と仲介業者側にもインセンティブが働きます。

損失を避け、少しでもM&A成功の可能性を高めたいのであれば、成功報酬型の料金体系を採用しているM&A仲介業者がおすすめです。

関連記事:調剤薬局M&Aの失敗理由3選!今後は特に厳しいと言われる理由や生き残り戦略について解説

個人の調剤薬局M&Aはアウナラにおまかせください

個人の調剤薬局M&Aはアウナラにおまかせください

アウナラは、薬局業界特化型のM&A仲介会社です。

薬歴メーカー元代表をはじめ、薬剤師や公認会計士などその道のスペシャリストで構成されたチームが、クライアントのM&Aを全力でサポートします。

料金体系は成功報酬型なので、M&Aが成功しない限り手数料はかかりません。また売却益の一部が仲介手数料になるので、売り手様は完全無料でM&Aを行えます。

アウナラは、これまでに全国のさまざまな調剤薬局M&Aを支援してきました。薬価交渉や税務支援などを含むM&Aの実績も豊富です。

アウナラでは、すべての調剤薬局経営者様にM&Aをおすすめすることはありません。「M&Aをした方が良いかどうか」から判断させていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。

相談料は完全無料です。

>>薬局特化型のM&A仲介会社「アウナラ」はこちら

まとめ

個人経営の調剤薬局におけるM&A事例や、M&A件数が増加傾向にある理由、売却時の相場などについて解説しました。

個人での調剤薬局M&Aは非現実的です。個人経営の調剤薬局をM&Aで売却したいのであれば、M&A仲介業者を利用しましょう。

特に、成功報酬型の料金体系を採用しているM&A仲介業者がおすすめです。

アウナラは、薬局業界特化型のM&A仲介会社です。成功報酬型なので、売り手様は完全無料でM&Aを行えます。詳細は以下よりチェックしてみてください。